ThunderbirdでExchange OnlineをOAuth 2.0認証する

Microsoft 365(旧:Office365)には、メール機能(Exchange Online, Outlook)が付属しています。 Exchange Onlineの基本認証(レガシ認証)は廃止となる 予定であり、現在もセキュリティの既定値群 が設定されていると基本認証が無効になります。 基本認証にはIMAP、SMTP、POP3といったメールプロトコルが含まれ、メールアプリでこれらのプロトコルを利用してExchange Onlineを利用している方は利用できなくなります。

そして、Exchange Onlineが先進認証の一つであるOAuth 2.0に対応 しました。そこで、ThunderbirdでExchange OnlineをOAuth 2.0認証で利用する方法を紹介します。 Thunderbirdで「Exchange用のフクロウ」というアドオンを利用している方も、本ページで紹介する方法のほうが高機能であり、何より無料です。

利点

  • 2段階認証を設定していても使える
     アプリパスワードは不要です
  • Thunderbirdの機能をすべて使える
     Outlook Web Access (OWA) を使用する「Exchange用のフクロウ」というアドオンでは送受信くらいしかできません

手順

最初に、送信者名・メールアドレス・パスワードを入力します。 「パスワードを記憶する」にチェックを入れると、メールの送受信時に認証を求められなくなります。 入力し終わったら「続ける」ボタンをクリックします。

Thunderbirdが自動で接続設定を見つけてくれますが、基本認証になっています。 「手動設定」ボタンをクリックします。

このような画面になります。ユーザー名にはメールアドレスが入力されているはずです。 共有メールボックスのアドレスを使う場合は、以下の通りに設定してください。

メールアドレスが以下だとします。

用途 メールアドレス
メイン [email protected]
共有メールボックス [email protected]

ユーザー名を以下の通りに設定してください。

サーバ ユーザー名
受信サーバ(IMAP) [email protected]
送信サーバ(SMTP) [email protected]

次に、認証方法を「OAuth2」に設定します。 これで「完了」ボタンをクリックします。

ログインが求められます。 共有メールボックスの場合は、共有メールボックスのアドレスでパスワードが求められます。 メインのアドレスのパスワードを利用したい場合は、「別のアカウントでサインインする」をクリックし、メインのアドレスを入力してログインします。

Thunderbirdにアクセス許可をします。 ここで「承諾」ボタンをクリックすると、Thunderbirdに戻り、アカウントが登録されます。 何かしらの警告が表示されていた場合は、とりあえず「完了」ボタンをクリックしてみてください。