ソフトウェアの配布場所・方法

ふと、ソフトウェアを配布するのにどんな方法があるのだろうと思ったので、思いつく方法を挙げていこうと思います。

まとめ

完全なる自己判断によって、配布方法の特徴を表にまとめてみました。

※配布方法ごとに特徴が全く違うので、○や×の数の多さだけでは決められません。
ご自身にあった方法をご検討ください。

項目 ストア 配布サイト 自作サイト
公開の簡単さ ×
注目の集めやすさ ×
セキュリティ面の信頼性 ×
ユーザーによる更新のしやすさ ×
配布コストの安さ
配布ページのデザイン的自由さ × ×
ルールに束縛されない ×
課金システムの自由さ ×
配布サイトの安定性

以下に各配布方法の主な特徴を思いつく限りでダラダラと書いていきます!
私はソフトウェアの配布経験は非常に乏しいため、見当違いの内容を含んでいる可能性のあることをご了承ください。

ストア

OSや端末を提供している企業が公式に開設しているサービスです。 Microsoft Store(Windows)、Play ストア(Android)、App Store(Apple製品)といったサービスが該当します。

メリット

  • セキュリティ面では信用を得やすい

    公式ストアでは公開前・公開後にセキュリティチェックが行われることがほとんどで、比較的信頼されています。Windows10のSモードではMicrosoft Store提供のアプリしか使えず、MacOSでもApp Storeへ公開する権利を得られる有償の開発者プログラムに参加している開発者しか、ソフトウェアを広く公開できないようになっています。公式ストアにアプリを公開することで、比較的信頼できるという、ポジティブな印象を得られます。

  • ソフトウェアの更新が容易

    一般的にストアアプリには、ストアアプリ経由でデバイスにインストールされているアプリの更新を確認し、自動またはボタン一つで更新する機能があります。ユーザーに負担をかけることなく、アプリの更新が可能です。

  • 多くの人の目に触れやすい

    ストアアプリはデバイスに標準でインストールされているため、多くの人がストアを使います。また、リコメンド(おすすめ)機能やランキングなど多くの人の目に触れやすい仕組みになっています。

デメリット

  • ストアのルールに従ったソフトウェアしか配布できない

    ストアには、18禁のコンテンツはダメなどといったルールが定められていることが多いです。ルールに従っていないソフトウェアは公開できなかったり、ストアから消される可能性があります。そのため、事前にストアのルールを確認し、ルールに則ったソフトウェア開発を心がけることが求められます。

  • 課金の決済方法が限定される

    この記事を書いている2020年には、Epic Gamesというゲーム開発・販売会社がAppleと、課金アイテムの決済方法を巡って争っています。ストアによっては、課金システムがストアで用意され、課金機能を取り入れるにはそのシステムを使わなければならないことがあります。手数料は30%くらいのこともあり、やや高めの手数料が引かれてしまうことを受け入れなければいけません。

  • コストが他の方法と比べて高めになる可能性がある

    特定の企業が運営するプラットフォーム上にソフトウェアを公開する以上、さまざまな手数料が必要となる可能性があります。全体として、安心感は得られるものの、制限が多い公開方法だと思います。

配布サイト

Vectorといったサイトが該当します。

メリット

  • 簡単に公開できる

    アカウントを登録し、ソフトウェアをアップロードすれば公開できるサイトが多いです。プログラムが完成さえすれば、簡単な手続きで公開できます。

  • 注目を集めやすい

    ソフトウェアはカテゴリで分類され、ユーザーはカテゴリをたどってソフトウェアを探すなどするので、ソフトウェアが目に入りやすいです。また、配布サイトを訪れるユーザーはそのサイトをよく使っていると思われるため、迷うことなくダウンロードにつながりやすいと思います。

  • サイトが安定している

    自前で用意するのに比べ、突発的にアクセス集中に強く、トラブルによるサイト停止が発生しづらいと思います。

デメリット

  • 配布場所を失う恐れがある

    サービスが終了してしまうと、配布する場所を失ってしまいます。さまざまなWebサイトから配布場所として配布サイトのURLが貼られた場合に、リンク切れになってしまい、ソフトウェアを欲している人がアクセスできなくなってしまう恐れがあります。

  • 配布サイトによる制限を受ける可能性がある

    運営者の定めるルールや判断によって、掲載が許されなかったり取り消される可能性があります。

  • 思い通りのデザインにできない

    自由な画像配置や文言の強調ができないため、ソフトウェアの特徴をきちんとユーザーに伝えられない可能性があります。

自作サイト

多くのソフトウェア(特に個人開発やオープンソースのソフトウェア)がこの配布方法を用いています。 自作サイトの用意方法は、大きく分けて2種類の方法があります。

ホスティングサービスを利用

ファイルをアップロードすればホスティングしてくれるサービスです。GitHub Pages、Netlify、Firebase Hostingといったサービスが該当します。

メリット

  • カスタマイズ(デザイン)が容易

    HTMLファイルやCSVファイルそのものをいじることができるので、フォントや画像配置、ページの構成も自由自在です!デザインセンスのある方でしたら才能を十分に発揮できます。手っ取り早く公開したい方も、テンプレートはインターネット上を探せば見つかると思います。

  • 高速

    ホスティングサービスは、ファイルをユーザーに速く安定的に届けられるよう調整されています。そのような仕組みのひとつにCDNという、ファイルを世界中のサーバにコピーし、ユーザーに一番近いサーバからダウンロードできるシステムがあります。GitHub PagesやNetlifyといったサービスはCDNを導入しているため、サーバ1個のみを使うよりも比較的高速で安定してファイルをダウンロードできるようになっています。

  • ファイルをアップロードするだけ

    サーバを用意する手間なく、アカウントを作成してファイルをアップロードすれば世界中に公開できます。独自ドメインや暗号化通信の設定も簡単にできるサービスが多いです。

デメリット

  • 配布するまでに手間がかかる

    ソフトウェア本体に加えWebページのファイルも必要であり、ストアや配布サイトと比べて手間がかかります。また、アップロードする方法もコンピュータ初心者には難しい可能性があります。

サーバでホスティング

レンタルサーバーやVPSを借り、Webサイトをホスティングする方法です。

メリット

  • カスタマイズが容易

    なんでも思い通りです。全てが管理下です。

デメリット

  • サーバーの管理コストが高い

    サーバの維持費用、セキュリティの維持といった、継続的な費用の発生とメンテナンスが必要となります。普段からサーバを触れている人でなければ、めんどくさすぎて嫌になると思います。

  • やりすぎ

    Webアプリケーションを公開するならサーバを用いても良いですが、ソフトウェアを公開する手段としてはやりすぎだと思います。他の方法のほうが簡便で安定した配信ができます。

やや適当な推測も交えながら挙げてみました(^-^;

いまや、デスクトップアプリと同等レベルの高機能なWebアプリが現れたり、Webアプリをスマートフォンアプリのように振舞わせるPWAという仕組みもあります。 従来のデスクトップアプリやスマホアプリを特定の場所に配置してユーザーにインストールしてもらうという仕組みも、変わっていくかもしれません。

コンピュータやネットワークの高性能化とWeb技術の発展によっていろいろなことができるようになり、ますます便利な仕組みが作られていくことにワクワクします😊